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ディズニーアート展の感想〜いのちを吹き込む魔法の秘密。グッズ売り場が大混雑!

      2017/04/21

日本科学未来館で開催中のディズニー・アート展《いのちを吹き込む魔法》(会期:4月8日 – 9月24日)に行ってきました。

ミッキーマウス幻のデビュー作『プレーン・クレイジー』から最新作『モアナと伝説の海』まで、歴代ディズニー作品の原画など約500点が集結。90年に渡りディズニーが培ってきた「絵にいのちを吹き込む技術」を探求する充実の展覧会でした。

以下、ディズニー・アート展の感想から混雑状況、2006年に開催された展覧会との違い、ミュージアムショップで買えるグッズ情報まで紹介します。

ディズニー展の歴史|約11年ぶり3回目の開催

ディズニー作品の原画などを展示する大規模展覧会はこれまでに2回行われています。

最初に開催されたのは、映画『眠れる森の美女』が日本で公開された1960年、≪漫画の歴史と動画芸術 ウォルト・ディズニー展≫が日本に巡回したときです。

『眠れる森の美女』のPRのために開かれたそうで、1960年5月から12月末にかけて東京・日本橋の三越百貨店を皮切りに、大阪、名古屋、京都、新潟、仙台など17都市を巡回しました。

▼1960年に東京・日本橋の三越で行われたディズニー展のポスター(2006年≪ディズニーアート展≫の図録より)

1960年の展覧会で展示された資料が国立近代美術館に寄贈され、研究目的として千葉大学に移譲されました。

そして、このとき移譲されたディズニー・アニメーションの原画やセル画約250点が2005年12月下旬、およそ45年ぶりに千葉大学で発見されたというニュースが報じられます。

この発見を契機にディズニー本社のコレクションが来日を果たし、千葉大学で発見されたコレクションと合わせて約550点が集結したのが、2006年に東京都現代美術館で行われた≪ディズニー・アート展≫です。展示作品の選定には、スタジオジブリのスタッフも協力しています。

ちなみに、当時のウォルトディズニー・ジャパンの社長は現在のスタジオジブリの社長、星野康二氏。ディズニーとジブリの関係の深さが感じられます。

私は2006年の≪ディズニー・アート展≫に行ったのですが、当時ミュージアムショップで購入した図録やグッズは現在3歳の娘の遊び道具となっています。

▼2006年に東京都現代美術館で行われたディズニー・アート展の図録。

2017年から2018年にかけて、日本科学未来館他で開催される今回の≪ディズニー・アート展≫は大規模なディズニー展としては約11年ぶり3回目の開催となります。

2006年は1960年以前の初期作品が中心の展示でしたが、今回はミッキーマウスが初めて登場した≪蒸気船ウィリー(1928)≫から2016年に公開された『ズートピア』、『モアナと伝説の海』まで、およそ90年におよぶディズニーアニメーションの傑作群が一堂に会する展覧会となっています。

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ディズニー・アート展の混雑状況

会場内は混んでる?

それでは、ディズニー・アート展の混雑についてレポートします。

▼会場は日本科学未来館(東京・お台場)

ディズニー・アート展の会場は東京・お台場の日本科学未来館。私は4月中旬の平日、午後13時頃に行きました。

チケット売り場での待ち時間はなし。すんなり会場に入場できました。

会場内は平日ということもあってか大混雑というわけではありませんでしたが、映像展示のコーナーなどはその場にしばらく留まって観ることになるので、比較的混み合います。

平日でもそれなりの人出でしたから、土日やゴールデンウィーク、夏休みなどはかなりの混雑が予想されます。

直近の混雑状況を知りたい方は、こちらのTwitterアカウントをフォローすることをおすすめします。

ちなみに、小さなお子さん連れの方もちらほら見かけました。ベビーカーでは入れないので、抱っこ紐で赤ちゃんを抱っこしている人が多かったです。

グッズ売り場が大混雑!

ディズニー・アート展はグッズが大人気です。

私が行った平日の昼過ぎでもショップ内はかなり混雑していました。

土日は大混雑の状況で、Twitterなどの情報によると購入までに1時間以上かかった人もいるようです。

グッズショップへの入場待ち時間等は、こちらの「ディズニー・アート展ショップ」のアカウントがつぶやいているようです。

所要時間

すべての作品(映像展示を含む)を見て、解説をじっくりと読んだ所要時間約2時間でした。

※ショップでのグッズ購入の時間は含んでいません。

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ディズニー・アート展の感想

それでは展覧会の感想です。

≪ディズニー・アート展 いのちを吹き込む魔法≫は2016年から2017年にかけてフランス・パリで開催された展覧会≪Exposition L’Art des studios d’Animation Walt Disney – Le Mouvement par Nature≫をアレンジしたものとなります。

初期作品から最新作『モアナ』まで、約500点の原画、コンセプトアート、模型などが展示されており、そのうち約98パーセントが日本初上陸です。

参考:日本にディズニーの魔法を!アート展主催者の1人が思い語る

『白雪姫』、『ピノキオ』、『ファンタジア』などの初期の名作から、『リトルマーメイド』、『美女と野獣』、『ライオンキング』などの1980年代、90年代の作品、『塔の上のラプンツェル』、『アナと雪の女王』、『ズートピア』、『モアナと伝説の海』などフル3DCGで描かれた近年の作品まで、ディズニーが生み出してきた傑作の数々が時系列に沿って紹介されています。

展覧会の構成は以下の通りです。

  1. 動き出すいのち
  2. 魔法のはじまり
  3. 作品世界のひろがり
  4. 新たな次元へ
  5. いのちの新時代

分業体制と最新技術の追求

今回の展覧会では、数々の傑作を生みだした緻密な制作システムや理想の表現を実現するための技術革新に焦点が当てられています。

驚いたのは、まるで一つの工場のように各部署が細分化された役割を担ってアニメーション制作を行う分業体制が、初期の段階ですでに出来上がっていたということです。

そしてその頂点に立っていたのがウォルト・ディズニーで、彼は専門的な技術を持つアニメーターたちの才能を上手く引き出し、まとめあげました。そのこだわりは物凄く、『バンビ』を制作したときには動物の動きをリアルに再現するため、スタジオ内に実際に鹿を飼い、アニメーターたちにその動きを学ばせたりもしたそうです。

出典:http://disney.tumblr.com

▼こちらの展示コーナーでは、1960年以前の初期ディズニー作品がどのように生み出されたのか、その技術的背景について詳しく紹介されています。

ここで紹介されているマルチプレーン・カメラという、画面に奥行きを持たせ立体的に表現する仕組みは、CGがない時代に考え出された驚きのシステムです。

マルチプレーン・カメラに代表されるように、ディズニーは90年の伝統の中で、常に理想の表現を実現するために最新技術を追及・開発してきました。

ファンタジア』では、史上初めてステレオ再生方式を導入し、また音を映像に置き換えて表現するという実験的な試みもなされています。

『ライオンキング』や『美女と野獣』ではCGが導入され、これまでに培われてきた伝統的な手書きアニメーションとCG技術が融合した美しい映像を作り上げました。

『塔の上のラプンツェル』、『アナと雪の女王』、『ベイマックス』など、フル3DCG全盛の時代に作られた作品では、ディズニー独自でソフトを開発し、作品に反映させています。

そして、約6500万点もの膨大な資料を保存しているウォルト・ディズニー・アニメーション・リサーチ・ライブラリーが、ディズニーやピクサーのアニメーターたちをサポートし、蓄積された技術の継承がしっかりと行われていることも紹介されていました。

▼アニメーション・リサーチ・ライブラリーについては、以下のシネマトゥデイの記事が詳しく取材しているので興味のある方は読んでみてください。

参考:ディズニー・アニメーションを裏側で支える 超レア!資料保存庫&本社へGO!

蓄積された技術の継承のために最高の環境が整えられているディズニーの姿を目の当たりにすると、制作部門が解体され、これまで培われてきたものが失われようとしているスタジオジブリの現在に思い至り、羨望と落胆が入り混じったなんとも言えない気持ちになってしまいます。

▼失われゆくジブリの背景美術についてBuzzFeedにこんな記事も出ていましたね。

参考:ジブリの美しい背景美術がいま、消えようとしている

コンセプト・アートが素晴らしい

今回のディズニー・アート展では、名作の貴重な原画が数多く展示されていますが、個人的には原画以上にコンセプト・アートがとても見応えがありました。

コンセプト・アートとは、映画製作の初期の段階で、作品全体のイメージを模索・決定するために、アーティストが各々のインスピレーションに従って描く絵のことを言います。

特に印象的だったのは、初期のディズニー作品に携わったアーティスト、メアリー・ブレア(1911年 ― 1978年)が描いた『不思議の国のアリス』のコンセプト・アートです。

▼『不思議の国のアリス(1951)』のコンセプト・アート
(出典:ディズニー・アート展公式HP

『塔の上のラプンツェル』で、ラプンツェルが長い髪を画面の横幅いっぱいになびかせながら遠くに見える城を眺めている様子を描いた作品もとても印象に残りました。一つの絵画として楽しめるので、原画とはまた違った味わいがあります。

▼『アナと雪の女王(2013)』のコンセプト・アート
(出典:ディズニー・アート展公式HP

▼初期の短編・長編作品のコンセプトアートを収録した大型画集。

チーム・ラボがディズニーとコラボ

今回のディズニー・アート展では、チーム・ラボとディズニーの初コラボレーション作品も話題になっています。

会場を入ってすぐ、最初のコーナーに展示されています。

チーム・ラボの作品らしく、スクリーンの前に立つと、ディズニー初期作品の原画が動き出すというインタラクティブな展示となっています。

展示会場外の無料ゾーンでは、「ディズニー・スタジオ フォトスポット powered by teamLabCamera」を体験できます。フレームは月ごとにわるとのこと。

2014年から2015年にかけて「チームラボ 踊る!アート展と、学ぶ!未来の遊園地」を開催した日本科学未来館だからこそ実現した、チーム・ラボとディズニーのコラボと言えるかもしれません。

また、アニメーション制作の技術的側面を深く掘り下げた今回のディズニー展が、日本科学未来館で開催されるというのも意義深いことだと思います。

グッズ紹介

ディズニー・アート展では、グッズショップが大人気で物凄い混雑となっています。

定番のポストカード、クリアファイルから、絵本や塗り絵、筆記用具、ぬいぐるみ、クッション、食器、バッグ、スマホケースなど、種類も豊富。商品によっては完売してしまっているものもあるようです。

▼今回販売されているグッズの一覧は、公式サイトのグッズページで見ることができます。

ディズニー・アート展公式HP-グッズ

ちなみに私は、ワイドポストカードと3歳の娘用に絵本と塗り絵を購入しました。

ワイドポストカードは、『眠れる森の美女』、『ピノキオ』、『リトルマーメイド』の3枚。

絵本は『モアナ』、塗り絵は『ズートピア』です。絵本と塗り絵はおそらく北米で出版されているものなので、英語で書かれています。

本当はもっとたくさん見たかったのですが、自由に身動きできないくらいに混んでいたので、控えめな買い物となりました。

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開催概要(東京展)

会期/会場

  • 会期:2017年4月8日(土)~9月24日(日)
  • 会場:日本科学未来館 企画展示ゾーン 〒135-0064 東京都江東区青海2丁目3番6号
  • 開館時間:10:00~17:00
  • 休館日:火曜日(5月2日、7月25日、8月1日、8日、15日、22日、29日は開館)
  • 主催:日本科学未来館、日本テレビ放送網、読売新聞社、WOWOW
  • 企画制作:ウォルト・ディズニー・アニメーション・リサーチ・ライブラリー

アクセス

新交通ゆりかもめ「船の科学館駅」下車、徒歩約5分/「テレコムセンター駅」下車、徒歩約4分
東京臨海高速鉄道りんかい線「東京テレポート駅」下車、徒歩約15分
都営バス「日本科学未来館前」下車、徒歩約1分

詳細 ⇒ 日本科学未来館HP

チケット情報

  • 大人(19歳以上):1800円
  • 中人(小学生〜18歳以下):1200円
  • 中人<土曜日>:1100円
  • 小人(3歳~小学生未満):600円
  • 2歳以下:無料

企画展のチケットで常設展も観ることができます。

詳細 ⇒ ディズニーアート展HP

巡回情報

ディズニー・アート展は東京・お台場の日本科学未来館での展示を終えた後、大阪、新潟、仙台に巡回します。

大阪展

  • 会期:2017年10月14日(土)~2018年1月21日(日)
  • 会場:大阪市立美術館

新潟展

  • 会期:2018年2月17日(土)~5月13日(日)
  • 会場:新潟県立近代美術館

仙台展

  • 会期:2018年6月9日(土)~9月24日(月・祝)(予定)
  • 会場:宮城県美術館

まとめ|ディズニーの魔法

約11年ぶりにディズニー・アート展に行ってみて再確認したのは、ディズニーが「絵を動かす」というアニメーションの原初的特性に忠実であり続けているということです。

展覧会の副題はいのちを吹き込む魔法ですが、キャラクターに実在感を与える「重み」と躍動的な「動き」により、画面の中で本当に生きていると錯覚させてしまう技術はまさに魔法と言えると思います。

※アニメーションの語源であるアニマ(anima)は、生命・魂を意味する言葉です。

そして、90年の長きに渡って培われてきた技術が、フル3DCGの時代になってもしっかりと受け継がれているということが、近年、ディズニーが傑作を連発している最大の理由なのだと思います。

歴代ディズニー作品の名場面を原画やコンセプト・アートを交えてスクリーンに映し出す最後の映像展示は圧巻でした。

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