小樽駅から徒歩約10分の距離にある『小樽芸術村』に妻と5歳児と一緒に行ってきました。小樽芸術村は、家具やインテリアを販売するニトリホールディングスが運営する複合施設です。
以下、建造物の概要や感想、所要時間、料金、アクセスについて紹介します。
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目次
小樽芸術村は歴史的建造物を利用した複合施設
小樽芸術村は、かつて金融街として栄えた小樽で銀行や倉庫として使われていた建造物を利用した複合施設です。
ニトリの創業者で樺太生まれ札幌育ちの似鳥昭雄氏が、北海道への恩返しといった意味を込めて開設したとのこと。
小樽市指定の歴史的建造物の中で、ニトリが所有する美術品、芸術品が展示されています。
施設は以下の3つに分かれています。
- 似鳥美術館(旧北海道拓殖銀行小樽支店)
- ステンドグラス美術館(旧高橋倉庫、旧荒田商会)
- 旧三井銀行小樽支店
これら3館全てに入場できるチケット、それぞれの館のみで使えるチケットが用意されています。
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小樽芸術村・各館の概要と展示品
続いて各館の建物の概要や展示内容についてです。小樽芸術村は写真撮影OKの場所がけっこうあったので、いくつか写真も紹介します。
ステンドグラス美術館(旧高橋倉庫)
- 建築年:1923年(大正12年)
- 構造:木骨石造2階建
- 建築時の用途:倉庫
- 1994年5月12日、小樽市指定歴史的建造物に指定
ステンドグラス美術館は、1923年(大正12年)に豪商・高橋直治によって小豆を収納するために建てられた倉庫が活用されています。
公式サイトに建物の説明が掲載されていたので引用します。
内側の骨組みを木で作り、外壁は石を積み上げて作る「木骨石造」と呼ばれる建築構造です。この構造は、防火性が高いことから、火事の多かった小樽の倉庫でよく用いられました。外壁の石は小樽近郊で採石される「小樽軟石」です。
(引用元:小樽芸術村について | 小樽芸術村)
ステンドグラス美術館では、19世紀後半から20世紀初頭にかけてイギリスで制作されたステンドグラスが展示されています。
館内では、ステンドグラスの制作過程を紹介した動画が流れており、うちの5歳も興味を引かれたようで見入っていました。
似鳥美術館(旧北海道拓殖銀行小樽支店)
- 建築年:1923年(大正12年)
- 構造:鉄筋コンクリート造4階建
- 建築時の用途:銀行
- 1991年10月4日、小樽市指定歴史的建造物に指定
1923(大正12)年に竣工の旧北海道拓殖銀行小樽支店は、大蔵省営繕管財局によって施行されました。プロレタリア文学作家の小林多喜二も銀行員として働いていたとのこと。
鉄筋コンクリート造建築であり、正面の円柱と、営業室内の列柱が圧巻です。
また、竣工の翌年には、プロレタリア文学を代表する作家の小林多喜二が銀行員として働いていたことでも知られます。
(引用元:小樽芸術村について | 小樽芸術村)
各フロアの展示は以下の通りとなっています。
1階:ルイス・C・ティファニー ステンドグラスギャラリー
2階:木彫(高村光雲、棟方志功など)
3階:近代・現代の洋画と彫刻(岸田劉生など)
4階:近代・現代の日本画(横山大観、川合玉堂など)
似鳥美術館の展示内容はなかなかのボリュームでした。最も印象に残っているのは木彫りですが、手元に写真がないのでおそらく撮影不可だったのだと思います。
旧三井銀行小樽支店
- 建築年:1927年(昭和2年)
- 構造:鉄骨鉄筋コンクリート造地下1階地上3階
- 建築時の用途:銀行
- 2017年2月16日、小樽市指定有形文化財(建造物)に指定
個人的に1番おすすめしたいのは、旧三井銀行小樽支店です。当時の行員が仕事をしていた部屋や金庫室、電話室などが残されていて興味深かったです。
建物の歴史を紹介したパネルを眺めていると、隣にいた60代くらいの男性が当時の工法の凄さについて語ってくれました。やたら詳しかったので、もしかすると大工さんだったのかも。
広い天井を利用したプロジェクションマッピングもあり、5歳も楽しんでくれました。
小樽芸術村ミュージアムショップ(ミュージアムカフェは閉店)
- 建築年:1935年(昭和10年)
- 構造:木造2階建
- 建築時の用途:事務所
- 1994年5月12日、小樽市指定歴史的建造物に指定
ステンドグラス美術館(旧高橋倉庫)の隣には、かつて海運業を営んでいた荒田太吉商店の事務所として使われていた建物があります。
私たちが訪れたときには、建物内にミュージアムショップとミュージアムカフェがあったのですが、カフェは2019年12月に閉店してしまったようです。
小樽芸術村の所要時間・混雑
私たちが小樽芸術村に行ったのは、10月中旬の平日。かなり空いていました。小樽の他の観光地に比べて海外からの観光客も少なかった印象です。
所要時間は、トータルで2時間ほど。
▼各館の所要時間はこんな感じです。
- 旧三井銀行小樽支店:35分
- 敷地内の芝生:10分(5歳と鬼ごっこなど)
- ステンドグラス美術館:30分
- 似鳥美術館:45分
小樽芸術村の料金
小樽芸術村の入館料は以下の通りとなっています。
一般 | 学生 | 高校生 | |
---|---|---|---|
3館共通 | 2000円 | 1500円 | 1000円 |
似鳥美術館 | 1500円 | 1000円 | 700円 |
ステンドグラス美術館 | 700円 | 500円 | 400円 |
旧三井銀行小樽支店 | 500円 | 300円 | 200円 |
※中学生以下は無料。障害者手帳を持っている人とその介護者(1名のみ)も無料です。
小樽芸術村までのアクセス
小樽芸術村までのアクセスは下記の通りです。
住所:〒047-0031 北海道小樽市色内1丁目3-1
JR小樽駅から徒歩約10分。小樽駅は、札幌駅からJR快速エアポートで約32分です。
小樽芸術村までの営業時間・休館日(2020年2月時点)
開館時間
- 5~10月 9:30〜17:00
- 11~4月 10:00~16:00
※入場は閉館30分前まで
休館日
※企画展の開催・展示替えなどにより、休館日が変更になることがあります。
以上、小樽芸術村について紹介しました。
ステンドグラスなど、分かりやすく華やかな展示がたくさんあるので、小さなお子さん連れでも楽しめるのではないかと思います。人気スポットとなっている小樽運河周辺からも徒歩圏内なので、他にどこに行けば良いか悩んでいる方は訪れてみてはいかがでしょう。
小樽が栄えていた時代の歴史的建造物を利用した施設なので、建築に興味のある方にもおすすめです。
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