六本木の国立新美術館で開催されたルノワール展(2016年4月27日~8月22日)に行ってきました。オルセー美術館・オランジュリー美術館所蔵の作品がおよそ100点出展された今回の展覧会。日本では初公開となるルノワールの傑作≪ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会≫や、≪ピアノを弾く少女たち≫、死の直前に描きあげ最高傑作ともいわれる≪浴女たち≫など、名作揃いでとても充実した内容でした。
目次
入場者数60万人を集めたルノワール展|巡回はある?
入場者数が60万人を突破し、『ルノワール展 | オルセー美術館・オランジュリー美術館所蔵』は大好評の中幕を閉じました。
今回展覧会に来られなかった方や見逃してしまった方にとって気になるのが、巡回を行うかどうかだと思います。
残念ながら、ルノワール展の巡回はありません。
ルノワールの作品は、世界遺産の登録が決定した上野の国立西洋美術館の常設展示でも観ることができます。
他にも、ブリヂストン美術館(東京)や松岡美術館(東京)、大原美術館(岡山)、笠間日動美術館(茨城)、ポーラ美術館(神奈川・箱根)などでも観ることができます。今回の『ルノワール展 | オルセー美術館・オランジュリー美術館所蔵』で展示された作品とは異なりますが、日本にもこれだけ多くの美術館でルノワール作品が見られるというのは嬉しいですね。
今回の展覧会で展示された≪ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会≫や、≪ピアノを弾く少女たち≫、≪浴女たち≫、≪田舎のダンス≫、≪都会のダンス≫などの作品ついては、以下の記事で写真とともに作品の概要や制作秘話などについて紹介しています。
展覧会に行けなかった方は少しでもその雰囲気を味わっていただければと思います。
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オルセー、オランジュリーの名作が勢ぞろい!
▲もともと鉄道駅舎だった建物を改修したオルセー美術館。出典:wikipedia
今回の展覧会では、フランスのオルセー美術館・オランジュリー美術館所蔵の作品がおよそ100点出展されています。ルノワール本人の作品はそのうち7、8割ほど。オルセー美術館は、19世紀美術を専門とする美術館で、印象派の作品が数多く収蔵されています。オランジュリー美術館は印象派とポスト印象派に特化した美術館で、クロード・モネの睡蓮の連作が有名ですね。
▲オランジュリー美術館。モネの睡蓮の連作で有名。出典:wikipedia
ルノワールってどんな人?
ピエール=オーギュスト・ルノワール(Pierre-Auguste Renoir)は、印象派を代表するフランスの画家です。日本では「ルノアール」と呼ばれることもあります。落ち着いた雰囲気で人気の喫茶店、ルノアールの運営会社「銀座ルノアール」の社名の由来ともなっています。
ルノワールは1841年、7月王政時代のフランス中南部の都市リモージュで仕立て屋の家に生まれました。3歳の時、一家でパリ中心部、ルーヴル美術館の近くに引っ越しています。
1861年にシャルル・グレールのアトリエ(画塾)に入り、この時期、クロード・モネ、アルフレッド・シスレー、フレデリック・バジールら後に印象派と呼ばれる画家たちと交遊し、大きな影響を受けます。その後、作品をサロンに出品して入選と落選を繰り返し、1874年、第1回印象派展に参加。その後印象派展には3回参加し(第2回、第3回、第7回)、第2回印象派展に、今回の展覧会でも観ることができる≪陽光のなかの裸婦≫を出品。第3回には今展覧会の目玉≪ムーラン・ド・ラ・ギャレット≫を出品しています。
1880年代前半から、光の効果に耽溺し、形状の正確な描写を失ってしまった印象派の技法に疑問を持ち始め、イタリア旅行をきっかけに古典絵画に傾倒。厳格な線描と抑えた色彩による古典様式の絵画を描き始めます。今回出展されている≪田舎のダンス≫、≪都会のダンス≫は、この時期の作品です。
1890年代からは、再びルノワール本来の新鮮な色彩感が戻り、虹色、オレンジ、赤を基調とした人物画、風景画を描いて色彩画家としての唯一無二の画風を確立。
晩年はリューマチ性疾患に悩まされながらも、死の直前まで精力的に制作を続けました。南仏のカーニュに購入したレ・コレット(小さな丘)と呼ばれるオリーブの古木に囲まれた広大な地に居を構え、理想郷的な雰囲気の中戯れる豊満な裸婦画を多く残しました。今回出展されている晩年の傑作≪浴女たち≫はルノワールの最晩年に描かれた作品です。享年78歳。
ルノアールが晩年過ごしたレ・コレットには、現在ルノワール美術館(Musée Renoir)が建てられ、見学することができます。
▲ルノワール美術館|出典:ATOUT FRANCE
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ルノワール展の感想&作品紹介
今回のルノワール展では、10のテーマごとに作品が展示されています。
- 印象派へ向かって
- 「私は人物画家だ」:肖像画の制作
- 「風景画家の手技(メチエ)」
- “現代生活”を描く
- 「絵の労働者」:ルノワールのデッサン
- 子どもたち
- 「花の絵のよう美しい」
- ≪ピアノを弾く少女たち≫の周辺
- 身近な人たちと絵の肖像画
- 裸婦、「芸術に不可欠な形式のひとつ」
以下、印象的だった作品を紹介していきます。
≪ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会≫
(1876年 油彩/カンヴァス 131.5 × 176.5 cm オルセー美術館
まずは本展覧会の目玉である≪ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会≫から。第3回印象派展(1877年)に出品された作品で、パリ郊外のモンマルトルにあるダンスホール、ムーラン・ド・ラ・ギャレットで開かれたボール(ダンスパーティー)の様子を描いています。たわいない日常の光景を大作として仕上げたことは当時画期的であったと言われています。同時代の風俗という主題と、特有のタッチで描かれた木漏れ日の美しさが同居したこの作品は、ルノワールの代表作の一つです。
当時ルノワールはこのダンスホールの近所に住んでいました。画中には、ルノワールの友人である画家やモデル、批評家たちが描かれています。印象派を擁護した批評家でありルノワールの友人でもあったジョルジュ・リヴィエール(画面手前、右端に座る帽子をかぶった青年)は、本作について次のような賛辞を贈ったそうです。
これは歴史の1頁であり、パリっ子の生活の貴重な、極めて正確な記録である。ルノワールより以前には誰もこういった日常の出来事をこれほどの大作の主題として取り上げることを思いつかなかった。
出典:ルノワール展ホームページ
本作は、あのギュスターヴ・カイユボットが購入し、カイユボットの死後、フランス政府に寄贈され、現在はオルセー美術館の所蔵となっています。
ちなみに、≪ムーラン・ド・ラ・ギャレット≫にはもう一つ別のバージョンがあることをご存知でしょうか。Smaller version(小さいバージョン、78×114cm)と呼ばれるもので、1990年に日本の実業家、齊藤了英(大昭和製紙・現日本製紙名誉会長)によって119億円という破格の値段で購入されました。齊藤は「死んだら棺桶に入れてもらうつもりだ」という発言をしたと言われ、「文化遺産を灰にするつもりか」と当時世界の美術界から批判を受けました。バブル崩壊後、この小さいほうの作品(Smaller version)は海外に流出し、現在はスイス人のコレクターの手に渡っていると言われています。
▲小さいバージョンのムーラン・ド・ラ・ギャレット ※当展覧会には未出品
≪陽光のなかの裸婦(エチュード、トルソ、光の効果)≫
第2回印象派展(1876年)に出品されたルノワールの作品。モデルはアンナ・ルブッフ。ルノワールやモネがモデルとして描いた女性で、23歳の若さで亡くなっています。裸婦の身体に降り注ぐ木漏れ日の表現が特徴的ですが、身体に描かれた紫や緑の斑点をもって「腐敗しつつある肉の塊」と酷評する批評家もいました。当時は印象派の革新的な画法が世の中に受け入れられる過渡期。ルノワール以外にもボロクソにこき下ろされた印象派の画家は多くいました。
ルノワールが多く描いた、戸外における裸婦像の中でも初期に書かれた作品です。
≪田舎のダンス&都会のダンス≫
オルセー美術館所蔵の田舎のダンスと都会のダンスが二つ揃って展示されています。
まずは田舎のダンスから。
(1883年 油彩/カンヴァス 180.3×90cmオルセー美術館 出典:wikipedia)
男性のモデルはルノワールの友人であるポール・ロート。女性のモデルは後にルノワールの妻となるアリーヌ・シャリゴ。人物の輪郭は明快で、光の効果やおぼろげな輪郭が特徴的だった印象主義時代とは異なる作風となっています。健康的だがどこかあか抜けない女性の姿や、当時流行していた東洋の扇子を持つ様子などは「田舎っぽさ」を感じさせます。地面に落ちた帽子や背後に描かれている乱れたテーブルなどからも、田舎の陽気な雰囲気が伝わってきます。ふくよかで血色の良い女性の表情は、1881年のイタリア旅行で目にしたラファエロ作品の影響と言われています。
(1883年 油彩/カンヴァス 179.7×89.1 cmオルセー美術館 出典:wikipedia)
こちらも男性のモデルは田舎のダンスと同じポール・ロート。女性は後に画家となるシュザンヌ・ヴァラドン。≪田舎のダンス≫と同年の1883年に描かれた作品です。田舎のダンスと同様、印象派の限界を感じていたルノワールが新たな作風へと進みつつあることが分かります。落ち着いた色調、肘まで覆う白い手袋、シルクのドレスを着た女性のたたずまいからは都会的な洗練された雰囲気が醸し出されています。
モデルとなっているシュザンヌ・ヴァラドンは、ルノワールのほかにもロートレックなどの著名な画家のモデルを多く務めていました。実はこの絵の制作年である1883年の12月26日、当時18歳のヴァラドンはエコール・ド・パリを代表する画家のモーリス・ユトリロを出産しています。ユトリロの実父は不明ですが、ルノワールの子なのではないかという説もあります。
≪田舎のダンス≫も当初はヴァラドンをモデルにして描かれる予定だったそうですが、後に妻となるアリーヌ・シャリゴが嫉妬したため、彼女に変更となったとも言われています。アリーヌの笑顔とヴァラドンのどこか悲し気に見える横顔。両作品とも、当時のルノワールと二人の女性との関係に思いを馳せながら観ると、より楽しめると思います。
▼ちなみに、≪田舎のダンス≫、≪都会のダンス≫と合わせてダンス三部作と呼ばれる作品の一つ、≪ブージヴァルのダンス≫も来日中です(※本展覧会には出品されていません)。
(1883年 油彩/カンヴァス 181.9×98.1cm ボストン美術館 出典:wikipedia)
名古屋ボストン美術館で開催中の「ルノワールの時代 近代ヨーロッパの光と影」(2016年3月19日~2016年8月21日)で展示されています。
この≪ブージヴァルのダンス≫のモデルも男性はポール・ロート、女性はシュザンヌ・ヴァラドン。やはり≪田舎のダンス≫だけ、モデルがアリーヌ・シャリゴというのは、色々と裏事情があったのではと勘ぐってしまいます。
≪ピアノを弾く少女たち≫
(1892年 油彩/カンヴァス 116 × 90 cm オルセー美術館 出典:wikipedia)
≪ピアノに寄る少女たち≫とも呼ばれる作品。流れるようなタッチと暖色を用いた色彩のやさしさ、美しさが際立っていて、その場で立ち尽くし、ずっと眺めていたくなるような幸福感に溢れています。僕は特にカーテンに使われている緑の美しさに目を奪われました。しばらく他のものを観ては再びこの作品の前に戻ってくるということを繰り返していたのですが、ありがたいことに後半の方に展示されており(全10章のうちの第8章)、人もまばらでじっくりと鑑賞することができました。
▼ちなみに、本作と全く同じ構図の作品がオランジュリー美術館にもあります(※本展覧会には出品されていません)。
(Jeunes filles au piano Vers 1892 116 × 81 cm 出典:Musée de l’Orangerie)
このオランジュリー美術館の作品は、書かれた時期(1892年)もキャンバスの大きさも今回出品されているオルセー美術館のバージョンとほぼ同じですが、明らかにオルセーの方が色彩も鮮やかで描線もしっかりとしています。まるでオランジュリーの方は今回出品されているバージョンのラフのようにも見えるのですが真相はどうなのでしょうか。オランジュリー美術館のWebサイトに掲載されている作品解説によると、上記2作品以外にも異なるバージョンの作品が少なくとも5つあるそうです。
≪浴女たち≫
(1918-1919年 油彩/カンヴァス110×160cm オルセー美術館 出典:wikipedia)
ルノワールが死の直前に完成させた神話的、古典的な雰囲気を感じさせる大作。晩年、リウマチによって車いす生活を余儀なくされていたルノワールは、動かなくなった手に絵筆を括り付け、この作品を描きました。エデンの園を思わせる田園風景(舞台は画家が購入して住んだ南フランスのカーニュ)の中に、ルノワールが理想としたふくよかな身体を持つ二人の裸婦が横たわり、後景では三人の裸婦が水浴びをしています。画面手前の帽子、オリーブの木、空の色、画面全体が鮮やかで多彩な色彩によって彩られていて、他の展示作品とは一線を画す趣がありました。
アンリ・マティスは、本作をルノワールの最高傑作であると称賛し、ルノワール自身も生涯最高の作品であると自負していたそうです。
1923年、三人の息子によって国家に寄贈された後、現在ではオルセー美術館の所蔵となっています。
この作品は、本展覧会の最後のテーマである裸婦、「芸術に不可欠な形式のひとつ」にて展示されています。休憩用の長椅子が置かれていて、空いている時間帯であれば、そこに座ってゆっくりと作品を鑑賞することも可能です。
ルノワールの晩年を描いた「ルノワール 陽だまりの裸婦」という映画で、≪浴女たち≫の誕生秘話が描かれています。≪浴女たち≫のモデルで、息子ジャンの最初の妻であるアンドレ・ヘスリング(別名:デデ)との出会い、死の直前まで創作への情熱を燃やし続ける最晩年のルノワールの姿などが描かれていて、ルノワール展と合わせて観るとより彼の作品を楽しめると思います。興味がある方は是非。
ジャン・ルノワールの映画も上映
次男で映画監督のジャン・ルノワール作品のワンシーンも上映されています。ジャン=リュック・ゴダールやフランソワ・トリュフォーなどのヌーヴェルヴァーグの作家のみならず、数多くの映画監督、映画作品に多大な影響を与えた映画史を語る上で欠かすことのできない巨匠です。
上映されている作品は以下の3つ。
ナナ(1926年)※邦題は「女優ナナ」
エミール・ゾラの小説『ナナ』が原作のジャン・ルノワール初期の作品。無声映画です。
フレンチ・カンカン(1954年)
あのエディット・ピアフも出演しているジャン・ルノワールの代表作。パリのモンマルトルに今も残るキャバレームーラン・ルージュの誕生を描いた作品です。クライマックスでダンサーたちがフレンチカンカンを踊る壮大なシーンは映画史に残る名場面です。今回の展覧会でもこのクライマックスシーンが上映されています。
※6月18日(土)に国立新美術館3階講堂で『フレンチ・カンカン』の解説付映画上映会が催されるそうです(先着260名)。詳細は国立新美術館のホームページをご参照ください。※終了しました。
恋多き女(1956年)
イングリッド・バーグマン主演のロマンティック・コメディ。名作、≪天井桟敷の人々≫にも出演した兄で俳優のピエール・ルノワールの息子(ジャンにとっての甥)クロード・ルノワールが撮影監督を務めています。19世紀末、ベル・エポックと呼ばれたパリを舞台に繰り広げられる恋愛劇です。まさに父である画家ピエール=オーギュスト・ルノワールが生きた時代のパリが描かれています。
▼今回の展覧会では、画家ルノワールの息子たちを描いた作品もいくつか展示されています。
(1895年 油彩/カンヴァス 65×54cm ジャン・ヴァルテル&ポール・ギヨーム・コレクション 出典:wikipedia)
幼い頃のジャン・ルノワール。女性はジャンの母アリーヌの従妹ガブリエル・ルナール。ガブリエルはルノワール家で家政婦をしていて、モデルとしても多く描かれています。
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ルノワール展の混雑状況は?※会期は終了しました
※会期は終了しましたが、参考までに記事は残しておきます。
混雑状況についてのレポートです。僕が行ったのは5月中旬の平日、午後1時過ぎ。それほど混んでいませんでした。会場が広々としているというのもあるかもしれませんが、3月に行った「カラヴァッジョ展」よりも若干空いているかなぁという印象。
待ち時間もなく、スムーズに会場に入れました。≪ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会≫などの目玉作品の前にはある程度人だかりができていますが、それもせいぜい10人前後。少し待てば目の前でじっくりと鑑賞できるレベルです。
昼過ぎという時間帯も良かったのかもしれません。開館直後は長蛇の列ができていたとの情報もあるので、午前中の混雑する時間帯を回避すれば、かなりじっくりと鑑賞できると思います。また、Twitterの情報などを見る限り、土日の混雑も激混みといったレベルではないようです。
ゆっくりと観ながらの鑑賞時間は約2時間でした。
放送直後は混雑する?テレビ放送情報※会期は終了しました
若冲展の例に漏れず、こういった美術展ではテレビの影響力が大きいです。放送直後は比較的混雑度が増す可能性があります。
▼NHK Eテレの日曜美術館でルノワール特集が放送されます。放送直後は普段よりも客足が伸びることが予想されます。(※)放送は終了しました。
NHK Eテレ『日曜美術館』「熱烈!傑作ダンギ ルノワール」
放送時間:7月3日(日)午前9時~
再放送:7月10日(日)午後3時〜(予定)
出演者:高階秀爾(美術史家)、佐藤可士和(クリエイティブ・ディレクター)、大宮エリー(演出家・作家)
▼日曜美術館『ルノワール特集』のアンコール放送が決定しました。
放送時間:8月7日(日)午前9時〜午前9時45分
8月14日(日)午後8時〜午後8時45分
※8/7は高校野球の放送が中止の場合のみ放送となります。
▼テレビ東京『美の巨人たち』でルノワールのダンス三部作が紹介されます。(※)放送は終了しました。
テレビ東京『美の巨人たち』ピエール=オーギュスト・ルノワール「都会のダンス」「田舎のダンス」
放送時間:7月23日(土)22時〜
パリから15キロ離れた小さな町のダンスホールで踊る男女を描いた『ブージヴァルのダンス』。この作品で手応えを得た画家は『都会のダンス』『田舎のダンス』も制作しました。
なぜ同じモチーフで3枚も描いたのか?「都会」と「田舎」は何を意味するのか?一貫して「生きる歓び」を描き続けた画家の心に秘めた苦悩と再生の物語をお届けします。美の巨人たち
チケット料金|若冲展の半券で100円割引!※会期は終了しました
チケット(当日券)の料金は下記の通りです。
一般1600円 大学生1400円 高校生800円 中学生以下は無料
なお、先日会期が終了した若冲展の半券を当日券購入の際に提示すると100円の割引となります。
詳細は、ルノワール展のホームページをご覧ください▼
会期・開館時間・アクセス※会期は終了しました
【会期】
2016年4月27日(水)– 8月22日(月)
※会期や休館日はしっかりと確認しておきましょう。くれぐれも俳優の鈴木亮平さんのようなことのないように笑▼
『ルノワール展』に行ってきました|鈴木亮平 オフィシャルブログ
【休館日】
毎週火曜日 *ただし5月3日(火・祝)、8月16日(火)は開館
【開館時間】
10時 − 18時 金曜日、8月6日(土)、13日(土)、20日(土)は20時まで *入場は閉館の30分前まで
【会場】
国立新美術館 企画展示室1E(東京・六本木)〒106-8558 東京都港区六本木7-22-2
【アクセス】
東京メトロ千代田線乃木坂駅 青山霊園方面改札6出口(美術館直結)
都営大江戸線六本木駅7出口から徒歩約4分
東京メトロ日比谷線六本木駅4a出口から 徒歩約5分
※乃木坂駅は美術館に直結していて、駅構内に臨時のチケット売り場が設けられたりもしているので、乗り換え等不便でなければ乃木坂駅から行くことをおすすめします。
まとめ:印象派に食傷気味の方にもオススメできます
僕は以前、パリ旅行の際にオルセー、オランジュリーの両美術館に行ったことがあるのですが、ルーヴル美術館やポンピドゥー・センターも含め、大量の絵画を短期間で観てきたので今回出展されている作品を観たのかどうか記憶が曖昧でして、、、とても新鮮でした。
印象派というと日本ではたいへん人気があり、何度も展覧会が開かれていて個人的には少し食傷気味だったのですが、いやはや、一人の画家の作品をキュレーターの企画コンセプトに導かれながらテーマごとに鑑賞するというのはまた違うものですね。作品の背景や画家の個人史を辿っていくとより味わいが増します。
今回はピエール=オーギュスト・ルノワールの次男、ジャン・ルノワールの映画のワンシーンも紹介されるなど、父と息子による絵画と映画の共演も見どころの一つです。
また、ルノワール作品以外にも、しれっとゴッホやピカソ、マティスの作品もいくつか展示されていました。淡いタッチで描かれたルノワール作品の中に紛れ込んだゴッホやピカソの印象は強烈でした。
これらの作品が次に来日するのがいつになるのかは分かりませんが、そのときはまた観に行きたいと思っています。