宮崎駿の新作『君たちはどう生きるか』の内容はどうなる?

『風立ちぬ』が公開された2013年に長編映画からの引退を宣言した宮崎駿

引退会見まで開いて「本気です」なんて言っていたにもかかわらず、2017年に引退を撤回(ありがとうございます笑)。

ジブリ美術館で公開される短編作品『毛虫のボロ』の完成を経て、現在は新作長編アニメの制作に取り組んでいます。

そして2017年10月28日、新作長編のタイトルが『君たちはどう生きるか』になることが分かりました。

世界中が注目すると言っても過言ではない宮崎駿監督の新作長編映画ですが、はたしてどのような内容の作品となるのでしょうか。

まだタイトルくらいしか分かっていることはないのですが、新作の内容について考えてみたいと思います。

新作のタイトルは『君たちはどう生きるか』

2017年10月28日、早稲田大学で行われた漱石山房記念館開館記念イベントの場で宮崎駿監督の新作長編のタイトルが「君たちはどう生きるか」になると(本人の口から)明かされました。

どうやらイベントの対談相手だった作家の半藤一利氏との会話の中から出てきたようです。タイトル以外に新作の内容についても少しだけ触れられた模様。

ちなみに『日本のいちばん長い日』などで知られる半藤一利氏は宮崎駿監督がかねて尊敬する人物で、以前NHKの『SWITCHインタビュー達人達』でも対談していましたね。

タイトルの由来は吉野源三郎の名著

宮崎駿の新作長編のタイトル『君たちはどう生きるか』の由来は1937年に出版された児童文学者・吉野源三郎の小説。

出版から80年が経つ現在もロングセラーを続ける古典的名作で、2003年には「私が好きな岩波文庫100」で5位にランクされています。

著者である吉野源三郎は戦後のいわゆる進歩的知識人の代表格。

『君たちはどう生きるか』(岩波文庫)の巻末には同じく戦後の進歩的知識人のビッグネームである丸山眞男の「『君たちはどう生きるか』をめぐる回想」という文章が併録されています。

漫画版も話題になり大ヒット

吉野源三郎の小説『君たちはどう生きるか』は2017年8月、羽賀翔一により漫画化され、『漫画 君たちはどう生きるか』としてマガジンハウスから出版されました。

糸井重里や池上彰に絶賛されて話題になり、日本テレビの『世界一受けたい授業』で齋藤孝が紹介したことで一般にも広く知られ大ヒットしています。

さらに、とどめをさすかのように宮崎駿の新作長編のタイトルになるなんて、これは爆発的大ヒット間違なしでしょうね。

しかも漫画版の発売が2017年の8月、世界一受けたい授業で紹介されたのが同年10月25日、宮崎駿の新作タイトルが明かされたのが10月28日です。

これだけの短期間とは。なんとも凄まじい偶然。

まさに「時代に選ばれた作品」といった感じでしょうか。

新作長編はどのような内容になるのか

宮崎駿監督の新作長編ははたしてどのような内容になるのでしょうか。

吉野源三郎の小説『君たちはどう生きるか』は、15歳(旧制中学二年)の主人公コペル君の精神的成長の物語です。

宮崎駿は半藤一利との対談の中で「その本(君たちはどう生きるか)が主人公にとって大きな意味を持つ話になる」と語っています。

どうやら作中で小説が取り上げられることは間違いなさそうです。

私は吉野源三郎の小説をそのまま原作とするのではなく、作品から受けたインスピレーションを元にした独自の物語になるのではないかと予想しています。

今この時代にアニメーションを作る意味について常に考え続けてきた宮崎駿監督のことですから、新作にも宮崎監督が持っている現代社会への認識や洞察、特に子どもたちが置かれている時代状況と彼彼女らに向けた「メッセージ」のようなものが垣間見えるはずです。

過去作との比較で言えば、ゼロ戦を設計した実在の人物堀越二郎と堀辰雄の名作小説を見事に融合させた前作『風立ちぬ』と同じ系譜に連なる作品にになるのではないかと思います(まだ全然情報がないので完全な憶測ですが)。

いずれにせよ、『君たちはどう生きるか』という古典的名著に宮崎駿の想像力がどのように絡み合うのか、完成までには3、4年かかるとのことですが、今から公開が楽しみで仕方がありません。

【随時更新予定】