『この世界の片隅に』の海外版予告編に未公開シーンが!完全版は観られる?

2016年11月12日に公開された片渕須直監督の映画この世界の片隅に。TwitterなどSNS上には絶賛コメントがあふれ国内外で様々な賞を受賞しています。

すでにイギリス、フランス、ドイツ、メキシコなど、海外でも公開され、評判も上々です。

海外向けの予告編は、コトリンゴが歌う『悲しくてやりきれない』が流れる中、映像と音、文字だけの構成。ナレーションが入っていないことで、日本国内の予告編とはまた違った素晴らしい雰囲気を醸し出しています。

そんな海外向け予告編の中に、本編ではカットされた未公開シーンを発見したのでご紹介します。

▼『この世界の片隅に』の感想や制作背景についてはこちらをご覧ください。

すずとリンが桜の木に上っているカットが

まずは海外版の予告編をご覧ください。

気づいた方もいるかもしれませんが、この海外版トレイラーには、すずとリンが一緒に桜の木の上に上っている場面が出てきます(1:34辺り)。この記事上部に掲載しているキャプチャ画像がそのワンシーンなのですが、これは原作に描かれている花見の場面で、『この世界の片隅に』下巻の扉絵、または新装版の後編の表紙にも使用されています。

suzu_rin_comic

この予告編は2016年9月22日に公開されています。映画の完成披露試写会が2016年9月9日に開かれていることから、何らかの行き違いで本編に含まれてない未公開シーンを含めた内容になってしまったものと思われます。声優の声が一切入っていないので、未完成の状態でいくつかの映像素材を受け取り、予告動画を制作したのかもしれません。そのおかげで貴重な場面を見ることができたわけですからラッキーですね。

ちなみに、この海外向けトレイラーはAnimatsu Entertainmentという『この世界の片隅に』の海外配給権を取得しているイギリスの会社によって公開されています。会社の代表であるJerome Mazandaraniは『この世界の片隅に(In This Corner of the World)』についてインタビューで次のように答えています。

私たちは『この世界の片隅に』がヨーロッパ、南米、アジア、その他の英語圏の世界で成功を収めると確信しています。
出典:Animatsu Picks Up Rights On ‘Corner’

2016年11月22日には、『この世界の片隅に』の海外上映に向けて、片渕須直監督の渡航費用・滞在費用を募集するクラウドファンディングも始まりました。予想以上のスピードで募金が集まり、その分を「上映国を中心とした海外でのプロモーション活動の充実」に使用するというアナウンスもありました。

『この世界の片隅に』が海外でどのように受け入れられるのかにも注目です。

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完全版(ロングバージョン)を観られる日は来る?

気になるのは本編ではカットされた場面を含めた完全版ロングバージョンを観られる日は来るのかということです。上で紹介したすずとリンが桜の木の上に登る場面のように、原作ファンの中には「あのシーンが見たい!」という声もあがっています。特に映画の中でカットされているリンのエピソードを求める声が多い印象です。

中には再度クラウドファンディングを行ってノーカット完全版のブルーレイ、DVDの発売を期待する声も。

一方、映画ヒットのために全国を駆け回っている片渕監督はお疲れのようで、Twitterで次のような発言をしています。

ロングバージョンが観られるかどうかは、制作予算というよりも、片渕監督のスタミナ次第といったことになりそうですね(笑)

と、思っていたのですが、ここにきて動きがありました(2016/12/21追記)。

『この世界の片隅に』の真木太郎プロデューサーが、Twitterでさりげなく拡張版の制作を宣言しました。

実はこれ以前にも、真木プロデューサーは「岡田斗司夫ゼミ12月4日号」に出演した際、岡田さんから「完全版を作りましょうよ」と言われ、「わかりました」と答えてしまっています。

このやり取りに至るまでに、予算の問題で当初2時間30分の予定だった作品が30分ほど短縮されたこと、片渕監督が完全版を作りたがっていることなどが語られ、「プロデューサーとしては監督にその気があれば完全版を作らせてあげたい」と本心を吐露する場面もありました。

▼動画はこちら。拡張版、完全版の話は23分30秒過ぎから。

私が注目したのは、岡田斗司夫さんが「30分カットした現行バージョンも素晴らしい出来だから完全版は作らなくてもよいという考えもあるが、どう思うか」と投げかけたときの真木プロデューサーの答えです。一部を引用します。

真木:それは完全版があったほう方がいいと思います。
岡田:ほんと?
真木:うん
岡田:もっとすごい?
真木:もっとすごい。

なんと、制作段階で完全版の絵コンテを見ている真木プロデューサーの口から「完全版の方がもっとすごい」という発言が。これは期待せずにはいられません。

完全版・30分拡張版が作られるとしたら、原作からカットされたリンのエピソードが多く描かれることが予想されます。

なお、動画の中で真木プロデューサーは、予算的な問題はすでにクリアしているとも述べており、あとは一度解散している制作スタッフを再結集させることや、超多忙を極めている片渕監督のスタミナ問題(笑)等が解決できれば、「幻の」完全版・30分拡張版の実現も現実味を帯びてきそうです。

ロングバージョンの制作を正式に発表!

2017年11月12日、映画『この世界の片隅に』公開1周年を記念してテアトル新宿で舞台挨拶が行われました。

その中で、真木太郎プロデューサーがロングバージョンの制作を正式に発表。

公開時期などは未定ですが、未公開シーンを含むロングバージョンが観られる日が来ることは間違いなさそうです。

巷でささやかれているロングバージョン。時期は確定していませんが、皆さんにお見せできることになりました!

片渕監督も以下のように語っています。

これから作ります。またみんなに参加してもらわないと!

参照:映画「この世界の片隅に」1周年でロング版の製作発表!続投オファーにのん笑顔

いよいよ本格的に始動するロングバージョンの制作。期待せずにはいられませんね。

以上、かつかつ主夫@katsu2_shufuでした。

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▼この史代『この世界の片隅に』上・中・下。すずとリンの桜の木の絵は下巻の扉絵に掲載されています。

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▼コトリンゴによる33曲を収録したオリジナルサウンドトラックの制作背景などについてはコチラ

▼『この世界の片隅に』の感想や見どころ、制作背景についてはこちらをご覧ください。

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