4歳娘にバイオリンを習わせることを検討しています。
高校までピアノをやっていた妻の発案です。
バイオリンというとお金持ちの家の子がやるイメージがあり、普段からカツカツの生活を送る我が家にはそぐわないと当初乗り気でなかったのですが、同じ教室の子のお下がりのバイオリンをレンタルするなど、工夫次第でけっこう費用を抑えられるようですね。
お金に関してはなんとかやり繰りするしかないと腹を決め、早速バイオリン教室を検索。目をつけたのがスズキメソードの教室です。
その後、実際にレッスン見学にも行ってみました。
以下、スズキメソードの概要や評判、レッスン見学の感想についてシェアしたいと思います。
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目次
スズキメソードとは?
まずは、スズキメソードの概要について紹介します。
日本以上に海外で人気の教育法
スズキメソード(Suzuki method)とは、バイオリニストで音楽教育家の鈴木鎮一(1898-1998)によって確立された教育法です。
単に楽器の上達を目指すだけでなく、音楽を通した子どもの成長に主眼が置かれています。普及活動も熱心に行われ、現在では日本以上に欧米(特にアメリカ)をはじめとする海外で人気を集めています。
習える楽器
スズキメソードには、ヴァイオリン・ピアノ・チェロ・フルートの4つの科と0~3歳児向けのコースがあります。
生徒数、教室の数ともに最も多いのはヴァイオリン科です。
耳から覚える「母語教育法」
スズキメソードの特徴の一つに「母語教育法」というものがあります。
赤ちゃんが親の言葉を繰り返し聴くことによって自然と母語を話せるようになるのと同じように、質の高い音楽が当たり前に流れる環境に身を置くことで音楽的センスを養い(耳から育てる)、その延長上で楽器の演奏ができるようになることを理想としています。
幼児教育の一環として通わせる親も
スズキメソードを普及・推進している団体の名称が才能教育研究会であることからも分かる通り、幼児教育と親和性が高く、子どもの教育の一環として通わせる親も多いようです。
著名な出身者
スズキメソードは著名な音楽家や各方面で活躍する人を多く排出しています。
出身者には作曲家の久石譲、バイオリニストの葉加瀬太郎、元長野県知事の田中康夫、物理学者の早野龍五などがいます。
スズキメソード出身で音楽家として活躍する人の多くは、幼少期にスズキに通い、その後プロのバイオリニストなどに師事する人が多いようです。
卒業制度
スズキメソードではレッスンを受ける子どもが明確な目標を持てるように段階的な「卒業制度」を設けています。
各課程の課題曲の演奏を録音したメディアを提出し、卒業検定を受け、合格すれば卒業となります。
参考までにヴァイオリン科の卒業課題曲の一覧をスズキメソードのホームページから引用します。
前期初等科:ガヴォット(ゴセック) 初等科:ブーレ(バッハ) 前期中等科:協奏曲 イ短調 第1楽章(ヴィヴァルディ) 中等科 協奏曲 ト短調 第1楽章(ヴィヴァルディ) 前期高等科 ラ・フォリア(コレルリ) 高等科 協奏曲 イ短調 全楽章(バッハ) 才能教育 課程卒業 ・協奏曲 第4番 全楽章 ・協奏曲 第5番 全楽章(モーツァルト) 研究科A 協奏曲 ホ長調 BWV1042 全楽章(バッハ) 研究科B(1)ロンド(モーツァルト)+ シシリアーノ(パラディス) (2)前奏曲とアレグロ(クライスラー)+ シシリアーノ(パラディス)
(3)シャコンヌ(ヴィタリ)
研究科C 協奏曲 ホ短調 全楽章(メンデルスゾーン)
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スズキメソードの評判は?
スズキは読譜を教えない?
上でも紹介したように、母語教育法を掲げるスズキメソードは耳から自然に曲を覚えることを重視しています。
その一方で楽譜の読み方は教えてもらえないようです。なので、親が別途教えない限り、ある程度の年齢になっても楽譜が読めない子もいるとのこと。
子どもの音楽教育にはまずソルフェージュが大切だと考える人たちからすると、スズキメソードのこういった側面は受け入れられないのかもしれません。
ただ、スズキに子どもを通わせる親はバイオリンやその他の楽器の経験者もかなりいるので、教室とは別に家で子どもに譜面の読み方を教えてるケースが多いようです。
スズキは幼児向き?
スズキメソードは音楽を通して子どもが成長することに主眼を置く「教育法」です。中でも幼児期の子どもへの教育的側面が強調されており、実際に通っている子どもたちも幼児が多い印象です。
小さな子どもが自然と興味を持ち楽しんで楽器を演奏できるように教え方も工夫されています。
とはいえ、必ずしも幼児限定の教室ということではありません。私たちが見学に行った教室の合同レッスンでは、4歳から高校生くらいまで幅広い年代の子達がいました。
上を目指す子たちは途中で退会する?
スズキで教えている先生たちは、海外留学経験があったり定期的に演奏会を開いているようなプロの演奏家に比べると技量が劣る人が多いという話を聞くことがあります(もちろん一概には言えないと思いますが)。
なので、プロの演奏家を目指したり、音大進学を視野に入れている子達は、小学生くらいまでスズキに通った後に退会し、その後は評判の良い他の先生の個人レッスンを受けるというケースも多いようです。
ヴァイオリニストの葉加瀬太郎も小学四年生までにスズキの過程を全て終了し、その後は別の先生に師事したとインタビューで語っています。
参照:葉加瀬太郎~ヴァイオリンがお稽古ごとで終わらなかったのは? PRESIDENT Online
私たちが見学に行った教室の先生も「能力の高い子は時期が来たら手放す」とおっしゃっていたので、スズキメソード側としてもプロの演奏家を育てるというよりは、そのきっかけ作りや、音楽的素養の基礎部分を身につけさせることを念頭に置いているのかもしれません。
レッスン見学に行ってきた
小学生のレッスンを見学
自宅から一番近いスズキメソードの教室の先生にメールで連絡を取り、まずはレッスン見学に行くことになりました。
見学したのは小学校高学年の子のレッスン。4歳から教室に通っているとのこと。
かなり上手な子でした(私は完全な素人なのでなんとなくしか分かりませんが)。譜面も読めていたので、保護者の方が家で読譜を教えているのかもしれません。
合同レッスンの様子
個人レッスンの雰囲気を掴んだところで後日、合同レッスンへ。
4歳から高校生までいる教室なので演奏レベルはバラバラでしたが、先生が上手くリードしてまとめていました。他のヴァイオリン教室のことはよく分かりませんが、個人の教室などでは他の子と演奏する機会はそれほど多くはないと思うので、貴重な経験と言えそうです。
当時3歳だった娘は騒ぎ出すこともなくきちんと演奏を聴いてくれました。
入会しました
その後、2回ほど体験レッスンを行い(挨拶の練習や曲に合わせて手拍子したり)、本入会することになりました。
スズキメソードは娘にとって初めての習い事です。
今後、続けていくかどうかは分かりませんが、とりあえずは娘がヴァイオリンを楽しめるように親としてできることはやっていきたいと思っています。
【追記】その後、発表会でも演奏するなど、楽しく続けています。
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