イヤイヤ期に原因はあるのか?発達心理学の本にあたってみた | かつかつ主夫ブログ

イヤイヤ期に原因はあるのか?発達心理学の本にあたってみた

食事、着替え、歯磨き、お風呂・・何をするにも「イヤ!」「ヤダ!」を連発するのがイヤイヤ期です。

親・保護者にとって本当にしんどい時期。

私たち夫婦も娘のイヤイヤが絶頂だった頃はかなり疲弊していました。接し方が間違ってるのかなぁと気に病む毎日。

わけのわからないイヤイヤ行動を延々と繰り返された時にはこちらのイライラもピークに達し、つい感情的になって叱りつけてしまうこともありました。

やはり理解できないというのは大きなストレスになります。

少しでもこの時期の子どものイヤイヤの原因や理由が分かれば、心構えが多少変わってくるかもしれません。

そこで今回は、イヤイヤ期の原因やイヤイヤ行動の理由について発達心理学関係の本を参照しながら考えてみたいと思います。

▼うちの娘は3歳頃がイヤイヤのピークでした。毎日イライラしっぱなし・・

関連記事:3歳児のワガママにイライラ!どう対処すべき?冷静になる方法は?

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イヤイヤ期の原因は?

こちらの理解の範疇を軽く超えてくるイヤイヤ期の子どもの行動ですが、その原因や理由が分かれば少しはこちらのイライラも抑えられそうな気がします。しかし、「イヤイヤ期の原因は?」などという問いに果たして答えなどあるのでしょうか。

自分の実体験のみでは手に余る難題ですので、専門家の執筆した書籍に頼ることとします。

今回参照したのは主に以下の2冊。

以下、この時期の子どものイヤイヤ行動を引き起こすいくつかの要因について考えていきます。

ちなみに「自分で〇〇する」「自分で〇〇したい」という気持ちが強くなってくるこの時期は心理学用語で第一次反抗期と呼ばれ、現在一般に普及しているイヤイヤ期もこの用語が元になっています。この記事では上記2冊の第一次反抗期(第一反抗期)に関連した項目を参照しています。

自己の芽生え・自己主張

イヤイヤ期(第一次反抗期)は自己の発達によってもたらされると言われています。

人は生まれたばかりの頃、自分と他者との区別がついていません。それこそ自分の手や足でさえ「自分のもの」という認識がありませんからね。うちの子も赤ちゃんの頃に自分の手を「なんだこれ?」といった感じで不思議そうに見つめていることがよくありました。いわゆるハンド・リガード(Hand-regard)というやつです。

自分の体でさえきちんと認識できていないそんな状態から少しずつ自分自身が親や周囲の人間と異なる存在であると認識し始め(自己の芽生え)、さらに自分の欲求や意志を他人の前で主張できるようになります(自己主張)。

そして、自分の思い通りにしたいという欲求や意志を妨げられたと幼児が感じれば、抵抗したり拒否したりします。こういった行動が親・保護者の目には「イヤイヤ」として映るわけです。

よくよく考えれば、「イヤ!」と行動で示すことができるというのはつまり「〇〇したい」という欲求があるからこそですものね。

そういった意志表示は、自己がしっかりと成長してきている証拠だと言うことができます。

身体能力の向上による生活空間の拡大

身体能力・運動能力の向上により、子どもは自分の力で移動できる範囲を広げていきます(生活空間の拡大)。

活発に動き回れるようになると、それまで以上に危険な行為に及ぶことも増えてきますね。

これまでは入ってこられなかったキッチンに意気揚々と侵入してきて、引き出しを開け中にあるものを片っ端からぶん投げたり(経験談)、ガスコンロのスイッチを押そうと躍起になったり。

当然、危険な行為に及べば親・保護者によって制止されることになるわけですが、子どもからすれば自分の行いがなぜいけないのかという理由をまだよく理解できません。単純に自分の欲求を阻止・妨害されたと感じ抵抗します(イヤイヤ行動)。

親・保護者としては子どもがどれだけ抵抗しようと本人や周囲に危険が及ぶ行為を許容するわけにはいかないので大変です。

振り返ってみてもまだハイハイすらできなかった生後半年くらいまでの時期が一番平和(笑)だったように感じます。

子どもが初めて歩いた時に喜びを爆発させた方は多いかと思いますが、一方でそれは新たなバトルの号砲が打ち鳴らされた瞬間でもあるわけです。

少ない語彙・つたない言語能力

2、3歳頃はまだ言葉を操る能力や語彙力が十分に備わっていないので、自分の行為を制止されたり気にくわないことがあったときにとりあえず「いや!」とか「だめ!」を繰り返します。

イヤイヤ期という言葉の由来でもある「いや!」の連発は、自分の気持ちをまだ言葉で上手く表現できない子どもが手持ちの語彙を精一杯繰り出していることの現れと言えるかもしれません。

ちなみにうちの娘は「いや!」「だめ!」以外に「きらい!」という言葉を連発していました。

パパ嫌い!とかママ嫌い!なんて言われるとなかなか凹みますよね。

娘は4歳頃になってそれなりに自分の気持ちを言葉で表現できるようになってきましたが、それでも「いや!」「やだ!」を連発することはあります。

▼4歳になってもまだまだ大変。「天使の4歳」なんて言葉とは程遠い現実があります。

関連記事:「天使の4歳」とは?この時期は決して楽じゃない。

未熟な前頭前野

幼児期の子どもは感情・欲求のコントロールを司る前頭前野(前頭前皮質)という脳の部位が未熟なので、自制心を上手く働かせることができません。

関連記事:幼児が感情をコントロールできないのは当然。必要なのは親の忍耐力?

親・保護者から「してはいけない」と言われたことをきちんと我慢できるようになるのは3歳半から4歳頃と言われており、たとえこの年齢に達していても自制心を養っていくには周囲の適切なサポートが必要と言われています。

参照:Parents of Young Children Tell Us What They Think, Know and Need

「我慢する力」は今注目されている非認知能力にも関わってきますが、あまり早い時期に我慢を要求するのは脳の成熟度的に無理がありますし、思い通りにならない子どもの態度にイライラを募らせることにもなるので注意が必要です(自戒を込めて)。

自尊心・自尊感情に由来するイヤイヤ行動

イヤイヤ期の子どもは自己の発達・開花によって自分の中にある欲求がより明確になり、それらを妨げられれば反発します。しかし、それだけでは説明がつかないようなイヤイヤ行動を見かけることもよくあります。

たとえばうちの子は、こちらの要求を拒否すること自体を目的化したような行動をとることがあります。

「〇〇したい」ではなく、ただただ親に「従いたくない」というようなケースです。

朝のお着替えでお気に入りの服を用意しても「それはやだ!こっち!」と普段は全く着ないような洋服を選んだり、スプーンを使った方が食べやすいよと言っても頑なに箸を使い続けたり。

どうやら「この服にしなよ」とか「スプーンの方がいいよ」と言われること自体が腹立たしく我慢ならないといった様子なんですよね。指図されてたまるか!といったような。

これらは子どもの自尊心自尊感情に由来するものだと思われます。親・保護者からすると全く意味のない行動のように見えることでも、子どもの自尊心に由来するものだと解釈すれば納得のいくケースは多いのではないでしょうか。

うちの子のイヤイヤ期を振り返ってみても、彼女の自尊心や「自分はどんどんできることが増えている」といった成長感に裏打ちされて、こちらの指示や手助けを拒否していたのだと推察できる行動がたくさんありました。

対策としては、いくつか洋服を並べて選ばせたり、スプーンと箸どっちにする?と尋ねたりといったように、子どもの意志を尊重し「選択肢」を提示してあげるのが良いのではないかと思います。

▼イヤイヤ期の接し方や対処法にはかなり試行錯誤しました。

関連記事:イヤイヤ期とは?接し方や対処法についての実例紹介。

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気持ちを言葉で表現できるようになってきた

今回はイヤイヤ期に見られるイヤイヤ行動の原因や理由について考えてみました。

私の経験上、この時期の子育てで一番つらかったのは、子どもの行動が理解不能・意味不明だと思ってしまう時です。

「なんでそんなことするの?」とか「もう、意味わかんないよ!」とウンザリしまうことが多々ありました。

娘自身、なぜ自分が「いや!」と言っているのか分からなくなったり、分かっていても言葉にできないということがあったように思います。

そんな娘も4歳頃から自分の気持ちを言葉で一生懸命説明しようとする姿が見られるようになりました。

「遊びたい気持ちしか出てこない」という表現がいいなぁと。大人以上に率直に自分の感情を言葉にできているように感じます。歯磨きをさせてくれないことは困りますが、このような議論?ができたときには我が子の成長が実感できてとても嬉しくなります。

▼4歳半頃から「イヤイヤ期が終わったのでは?」感じるように。

関連記事:イヤイヤ期はいつからいつまで?うちは1歳から4歳半頃までだったよ(たぶん)

参考文献

今回の記事は以下の文献を参考にしています。

発達科学入門〈2〉胎児期~児童期(東京大学出版)

『発達科学入門〈2〉胎児期~児童期』は、心理学、医学、神経科学、教育学などの分野を横断し、人間の発達について総合的に考察する内容となっています。

子育てをする中で避けて通れないジェンダーの影響などについてもしっかりと書かれていて、参考になりました。

よくわかる発達心理学 (やわらかアカデミズム・わかるシリーズ)

『よくわかる発達心理学 (やわらかアカデミズム・わかるシリーズ)』は発達心理学の入門書で、初歩的な内容がわかりやすく説明されています。

広く浅く全体を網羅しているので、人によっては少し物足りなさを感じるかもしれません。

私が参考にした反抗期の項目に関しては「過保護な親」といった記述が見られるなど、前時代的な育児観が散見されて個人的には少し違和感を持ちながら読みました。

ただ、幼児期・児童期・青年期・老年期など、項目別に40人以上の専門家が担当しているので、執筆者によってだいぶ毛色が違ってくるものと思われます。

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