我が家には車がありません。それを言うと「大変じゃない?」「絶対あった方がいいよ」などと驚かれることも少なくないのですが、意外と何とかなっています。たしかに、車があったら便利だと感じる場面はありますが、持つことのデメリットの方が勝っているといったところです。
以下、私たちが車なし子育てをしている理由や車がないことで感じているメリットなどについて紹介します。
目次
車なしで子育てしている理由
私たちが車なしの子育てをしている主な理由は、以下の3つになるかと思います。
- 車がなくても生活できる地域に住んでいる
- 車の維持費・駐車場代の支払いが家計的にキツイ
- 運転がしたくない
この中で最も大きな理由は3の「運転がしたくない」というものです。
私も妻も免許は持っているのですが、正直、車の購入を迷ったことすらありません。運転するのが大嫌い(基本パニクる)かつ、事故るのが恐ろしいからです。妻の場合は運転が怖いというより面倒といった感じのようですが。
車がないことで不便を感じることは少なくありませんが、娘が生まれてからの5年間、特に問題なく過ごせています。
なので、今後も車を買うことはないと思います。一生運転するつもりはありません。自動運転の時代が早く来ないかなぁなんて思っています。
車なしの子育てが大変だと感じる場面
なんとかやっていけているとはいえ、車がないことで大変さを感じる場面はそれなりにあります。
乳幼児連れでのバス・電車
車移動には周囲の視線を気にする必要がないというメリットがありますが、車なし育児ではそうはいきません。公共交通機関を利用する際には、常に周りに気を配る必要が出てきます(気を配ることを要求されます)。
日本社会は公共空間において過度な静寂を求める傾向にあると思うのですが、そんな場所では小さな子ども連れは肩身の狭い思いをします。子どもはこちらの思い通りにコントロールできませんから、当然ながら静かにしてくれないこともあります。聞こえてくる舌打ち、ため息、冷たい視線。「うるせえなぁ、黙らせろよ」みたいなことを直接言われたことはありませんが、うちの子が声を発するたびに睨まれたりといったことはしょっちゅうでした(しんどい)。
こういった厳しい視線に否が応でも晒されるのが車なし育児の辛いところです。
我が家の場合、乳幼児期はバスや電車に乗るのが本当に億劫でした。乳児期はいつ泣き出すか分からないし、イヤイヤ期全盛の頃は癇癪を起こされないようビクビクしていたのを覚えています。
とはいえ、(可能な限り)混雑していない時間帯や車両を選んだり、癇癪を起こしたときの最終手段として絵本やおもちゃ、お菓子をカバンにしのばせておくなど、事前の対処によってストレスを軽減することは不可能ではありません。
周囲の子連れ移動に対する理解が深まれば深まるほど、こういったストレスは軽減されるでしょうから、社会の中で子連れに寛容な雰囲気を醸成していくことも重要だと感じます。
旅行や帰省のとき
旅行や帰省する際は、基本的に特急列車を利用します。最近はじっとしていられなかったり、騒ぎ出したりといったことはありませんが、3歳頃まではなかなか大変でした。お金もそれなりにかかります。
旅行先などでタクシーやバスを利用しなければならないのも面倒です。
子どもが3歳の頃に那須旅行に行ったのですが、ホテルと観光地が離れていて、その度にタクシーを利用しました。こんなとき、車があったら楽だなぁと感じます。我が家の場合は夫婦ともに運転をしないので、レンタカーを借りられないというのもありますが。
このように車なしでの子連れ旅行や帰省は不便もありますが、特急列車を事前に予約したり、旅行前にホテル周辺の情報を入念に下調べすることでスムーズに移動することは可能です。
▼これまでに旅行や帰省で利用した特急列車。リンク先の記事では予約方法や混雑状況などについても書いています。
雨のとき
雨の日は、子連れでの外出がいつも以上に大変になります。バスも混みますし、移動にかなりのストレスを感じます。保育園・幼稚園の送迎もいつも以上にしんどいです。
うちの子の保育園は車での送迎が原則禁止(駐車場がない)なのですが、それでも雨の日は車で送り迎えする人が多いですね。大変ですから、車を使いたくなる気持ちもわかります(とはいえ、園の入り口付近に車を停めるのは危険なのでやめて欲しいですけど)。
うちの場合、送迎に関しては、常時レインカバーを装着した子ども乗せ自転車とレインコートが役に立っています。
▼雨の日送迎に役立つレイングッズ。
雨の日の保育園の送迎を自転車で。レインカバー&レインコートのオススメは?
子どもの病気などの緊急時
子どもの急な発熱や体調不良など、車がないことで不安を感じることはあります。妻の出産を控えていた時期も同じ悩みがありました。
緊急時はとにかくタクシーを利用しています。すぐに電話できるようにしておけば安心ですし、最近ではすぐに近場のタクシーを呼ぶことができるタクシー配車アプリもあります。
▼以前、子どもが唇を怪我した時には、タクシーを利用して救急外来を受診しました。
子どもが唇を怪我したので形成外科(救急)へ。約1週間で完治しました。
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車なし子育てのメリット
車なし子育ては大変なことばかりではありません。車がないからこそのメリットもあります。
お金がかからない
車を持っていなければ、車の購入費や維持費、ガソリン代、チャイルドシート代、駐車場代など一切必要ありません。私たちは東京に住んでいるということもあり、特に駐車場代の負担はネックになります。おそらく月に3、4万円くらいするのではないでしょうか。
公共交通機関を使う分、交通費はそれなりにかかると思いますが、車を所有していた場合に比べればかなり安く済むはずです。
事故を起こす心配がいらない
車がないので、事故を起こす心配がありません。以前、会社員時代に仕事で車を運転していましたが、事故を起こさないように常に気を張っていなければならず、大きなストレスでした。
個人的には、いつ加害者になってしまうか分からないというのが怖いです。「心配しすぎ」と言われることもあります。ただ、事故を起こす恐怖からの解放は、私にとってむちゃくちゃ重要なことです。運転嫌いな人には共感してもらえるのでは。。
渋滞を気にしなくて済む
渋滞を気にしなくて済むこともメリットと言えるかもしれません。
大型連休中は毎年渋滞がすごいですよね。あとは事故が起きた時とか。電車も台風の時や遅延が発生した時などは地獄のような混雑になるので、人によっては渋滞の方がマシと考えるかもしれませんが。
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車なし子育てで活躍したもの
抱っこひも
車なし子育てで最も活躍したのは抱っこひもです。子どもが小さいうちは、外出先で爆睡されることがしょっちゅうありますよね。昼寝だったり、遊び疲れた日の帰り道だったり。車で寝かせるという選択肢がないぶん、外出先での子の爆睡はなかなかの難題です。
そんなとき、普通に抱っこしていたらかなりしんどいですが、抱っこひもなら辛さが軽減されます。うちの子の場合、抱っこひもをしていると移動中によく眠ってくれたので、電車で騒がれずに済むといったメリットもありました。
最後に使ったのは4歳の頃だったでしょうか。4歳まで抱っこひもを使うというのはかなり珍しいと思いますが(まだ使ってるの?とよく驚かれました)、一応25kgまで対応している抱っこひもだったので使い方は間違っていなかった(はず)です。
人によっては抱っこひもは腰が痛くなって逆に辛いという人もいるので、もちろん相性はあるでしょうが、我が家ではめちゃくちゃ活躍してくれました。
▼我が家ではエルゴの抱っこひもを使っていました。
子ども乗せ電動自転車
子ども乗せ電動自転車も活躍しています。近場だったら駐車スペースを考えなくて済む分、車よりも便利だと思います。
保育園の送迎でも電動自転車は必須です。
車なしで子育てするなら住む場所も重要
地域によっては車がないと子育てどころか日常生活に支障をきたすということもあるでしょう。
車をどうしても運転したくなかったり、運転できない事情のある方は、公共交通機関が整っているなど、車不要の地域に住むことをおすすめします。
我が家では車を運転するつもりはないので、今後も都市部(たぶん首都圏)に住み続けることになると思います。
車社会アメリカでも車なし子育ての実践者はいる
アメリカというと、ニューヨークなどの都市部を除けば車社会というイメージが強いですが、そんなアメリカでも車なしの子育てを実践している人はいるようです。
子育て中のSa’iyda Shabazzさんは、子育て情報サイト「scarymommy.com」の記事This Is What It’s Like Being A Parent Without A Carの中で、車がなくても子育てはできると書いています。
彼女は私と同じように自動車を運転することに恐怖とストレスを強く感じるタイプのようで、それが理由で車の免許を持っていません(親近感)。周囲の人からは「なぜ車に乗らないの?」とか「車は必要でしょう」としょっちゅう言われるようですが、そんなこと言われても運転できないのですから仕方ないですよね。
記事によると、ShabazzさんはLAに住んでいるそうですが、子連れでの移動はバスや電車、Uberを利用しているとのこと。友人の車に相乗りすることもあるそうです。
彼女が挙げている車なし子育てのメリットは以下の通り。
- お金がかからない
- 駐車スペース探しの悪夢(nightmare)からの解放
- 環境にやさしい
1と2にはとても共感できます。3の「環境にやさしい」という視点は新鮮でした。自家用車を使用しないことで自分が二酸化炭素の排出に与みしないで済むというのも、彼女にとっては大きなことのようです。私としては、車を運転しない自分のライフスタイルが “eco-friendly” であると考えたことはあまりなかったので、はっとさせられました。
彼女はまた、公共交通機関はトラブルなどで遅延が発生するため、常に遅刻の可能性がつきまとうなどデメリットも感じているようですが、総じてメリットの方が上回ると語っています。
アメリカでさえ車なしで子育てしている人がいるのだと思うと、今後も「車あった方が絶対いいよ!」などと誰かから言われたときにも心が揺らがずに済みそうです。
参考サイト
This Is What It’s Like Being A Parent Without A Car|Scary Mommy
全国津々浦々!各都道府県の月極駐車場の平均料金・相場はいくら?|自動車保険ガイド
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